こんにちは、村木ゆりかです。
今日はセキュリティ情報の公開日ですが、同時に行われているインターネットをより安全な環境にするためのキャンペーンについて紹介します。
昨今、子供や若者におけるインターネットの利用率は増加しています。先日のブログ 子供とインターネットの安全性:適切な年齢とは でご紹介したように、親の 94% は子供が少なくとも 1 つのオンライン サービスまたはデバイスを使うことを許可しているという結果がでています。
インターネット安心デーは、オンライン テクノロジとモバイルにおける安全で責任ある使用を、特に若者や子供たちへ促すことを目的として行われているイベントです。欧州委員会と InSafe によって主催されており、 毎年 2 月、第 2 火曜日に開催されており、2004 年に開始以来、今回で 11 回目の開催となります。今年のテーマは “Let’s create a better internet together” です。
マイクロソフトも、毎年インターネット安心デーに協賛し活動を行っています。
意識調査結果
マイクロソフトでは、インターネット安心デーに、マイクロソフト コンピューティング セーフティ インデックス (MCSI) を利用したユーザーの意識調査結果を公開しています。(注釈 1)
今年もマイクロソフトでは、MCSI診断を世界20か国、約10,000人のユーザーを対象に実施し、結果を公開しました。世界の総合平均スコアは、100点満点中 34.6点となっており、2012年度の 34.6 点とほぼ同じであり、進展が見られないことが分かりました。
また、インターネットにおける被害は、合計で推計約2兆3000円億円にも上ると分かりました。被害に遭った方一人当たりの損失額としては、インターネットにおいてビジネス上の評判が傷つけられる事による被害が一番多く、約5万3500円でした。
■日本における結果
日本は、総合スコアで20か国中最下位の23.4点、世界平均よりも11.2 点も低い結果でした。ユーザーのセキュリティ対策や意識が世界に比べてまだまだ未熟である状況です。セキュリティ更新プログラムの適用など、良く知られた基本的な対策は多くの人が実施しているものの、オンラインに関するセキュリティやプライバシーに関しては、対策をしていない、あるいは勉強を行っていないなど、意識が低い傾向があります。
・コンピューターのセキュリティ更新プログラムの自動更新を有効にしている人は 91% (世界平均82%)
・スマートフォンなどのモバイルデバイスにPINやパスワードを設定している人は 11% (世界平均 33%)
・セキュリティ HTTPS を利用して安全な情報のやり取りを行っている人は14% (世界平均30%) (注釈2)
・自分の SNS を他人から閲覧できないように制限している人は、20% (世界平均36%)
・評判に悪影響を及ぼしかねないネット上の情報について自発的に手続きを行った人は 5% (世界平均20%)
・ID盗難を防ぐための対策について勉強している人は28%(世界平均37%)
・オンラインでの評判や風評被害対策について勉強している人は16%(世界平均31%)
Do One Thing
マイクロソフトでは、「Do One Thing」を掲げ、インターネットを安全に利用するためのヒントを学習し、ひとりひとりができるアクションについて考えるようお願いをしています。
本日、日本語のポスターを公開し、先述の調査結果とともに、インターネットを安全に利用するためのヒント、情報の確認先を公開しました。ぜひ、このポスターをご覧いただき、インターネットを安全に利用することについて考えてみてください。
[View:~/cfs-file.ashx/__key/communityserver-blogs-components-weblogfiles/00-00-00-61-20/SaferInternetDay2014.pdf:550:0]
ポスターに掲載されているように、安全なネット利用のためのヒントは、マイクロソフト セーフティとセキュリティセンターに集約されていますので、ぜひご覧ください。特におススメのコンテンツをご紹介します
■マイクロソフト セーフティとセキュリティ センター ファミリー セーフティ
インターネット利用時の安全性について家族やお子様と話すために必要な情報や、学習資料などを公開しています。
・お子様と一緒に楽しく絵本やクイズで学べる「インターネット安全教室」
・お子様とオンラインの安全性について話し合うためにまず何をしたらよいか、悩んでいる親御さんや先生は、ぜひガイダンスを参考にしてください。
■インターネット セーフティとプライバシー
インターネットにおける個人情報の取り扱いを知ることはとても重要です。基礎知識をつけ、何をするべきなのかぜひ確認してください。
■ソーシャルネットワーク
Twitter、Facebook、LINE、mixi などに代表されるソーシャル ネットワーク サービス (SNS) は、楽しいインターネット ツールである一方、気を付けなければならない点があります。ぜひ確認してください。
・ゆりか先生の情報セキュリティ講座 第 3 回: 気を付けよう、SNS のトラブルと対策
・ゆりか先生の情報セキュリティ講座 何気ない投稿は宝の山~ネット上の情報共有にご注意
・ソーシャル ネットワーク セーフティのための 11 のヒント
・オンライン コミュニティでのプライバシーの保護に役立つヒント
■ゆりか先生の情報セキュリティ講座
セキュリティのよくある疑問についてわかりやすく解説しています。自身を守るため、お子様と話し合ったりするためにも、基礎知識をつけましょう。
・マイクロソフト セーフティとセキュリティ センター ゆりか先生のセキュリティひとくち講座
・MSN ITプロ ゆりか先生が教える 今日から実践!情報セキュリティ講座
■無償のセキュリティ ツール
マイクロソフトでは無償のセキュリティツールを公開し、基本的なセキュリティ対策を行うことを推奨しています。
・Microsoft Security Essentials
コンピューターをウイルス、スパイウェアなどのマルウェアから守ります。Windows 8 以降をご利用の方は、Windows 8 に同梱されている Windows Defender を利用してください。
コンピューターがウイルスに感染していないかスキャンすることができます。
特定の悪意のあるソフトウェア (マルウェア) をチェックして、検出された感染を除去することができます。
補足
米国のサイトでは、それぞれが考えたアクションを、インターネット安心デーのサイト (英語情報) で宣言したり、ツイッター (英語情報) で話し合ったりすることができます。宣言数やコメント数に応じて、マイクロソフトは、TechSoup Global という非営利の団体に寄付を行う予定です。英語環境の方は、ぜひこちらの活動ものぞいてみてくださいね。
注釈
注釈1: マイクロソフト コンピューティング セーフティ インデックス (MCSI)
MCSI は、弊社の Trustworthy Computing 部門が開発した採点システムを用いており、アンケートによってオンラインのセーフティ (ツールや行動) に関する知識を、自己申告形式の調査により数値化しています。MCSI は、2011 年より実施しており、今年で 3 回目になります。診断は、自身が利用しているツールや、行っている行動に関していくつかの質問に答え、総合スコアが100点満点で数値化されます。
今回の調査は、弊社の依頼によりNS Global Research社が実施したもので、世界20か国、約1万名のインターネットユーザーから得られた回答をベースとしています。
参考: The Microsoft Computing Safety Index (英語情報)
注釈2:
重要な情報のやり取りを行う際にHTTPS が利用可能である場合には利用しているか という質問において利用している人の率です